HOTEL SCREEN KYOTO

− ROOM 304 (SATORU TANAKA DESIGN)  宿泊記 (2008年6月宿泊) −

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EVA-CHIN  :「こっちかな?」

ここは京都・四条河原町。高島屋でお土産を購入したEVA-CHINと嫁さんは、早速ホテルへと向かう事にしたのであります。今夜宿泊するホテルは京都御所の南端、丸太町にある「HOTEL SCREEN KYOTO」なのですが、四条河原町からのアクセスに悩んでいたのでした。「HOTEL SCREEN KYOTO」の案内を見ると最寄り駅は丸太町駅なものの、四条から見て地下鉄を使っても京阪を使っても2駅の距離。しかし、ここから四条駅まで歩き、丸太町駅で降りても暫く歩く位置関係には少し無駄の多い気がするのです。最初からタクシー移動の考えは無く、充実した路線網を持つバス路線も何処行き乗って良いのか定かでは無い為、嫁さんと相談した結果、キャリーケースの荷物はあるものの推定2キロはあると思われるホテルまで直接歩いて向かう事にしました。

それにしても四条河原町の繁華街は凄い人の多さですね。交差点や歩道ですれ違う人の多さに、なかなか自分達のテンポで歩き進むことができません。「HOTEL SCREEN KYOTO」の正確な位置は、以前 EVA-CHIN'S FATHER と共に観光した下御霊神社の前と覚えていたのですが、残念なことに肝心な自分の所在地が歩いて行くに従って微妙に分からなくなってきました。しかし、鴨川と京都市役所、京都ホテルオークラの位置を確認しながら微妙に通りを修正していった結果、EVA-CHINと嫁さんは無事に下御霊神社の前に着いたのであります。

「HOTEL SCREEN KYOTO」は正に下御霊神社の対面にある建物で、結婚式が行われていたのかホテルの前では若い人達で賑やかな状態でした。EVA-CHINが下御霊神社を訪れた際の記憶に当時の建物の姿は思い出せませんが、ホテルの外壁、エントランスにある大きな暖簾には「HOTEL SCREEN KYOTO」のロゴと文字が立派に書かれており、早速、ホテルのエントランスを入る事にします。ちなみに小さい建物に見えますがエントランスは2箇所あり、通りに面した暖簾が掛かる入口と、建物の横から階段で直接降りるルートがあります。ホテルにはロータリーや駐車場も無く、通りから見える地下1階のロビー照明を見て、建物の外観を不思議そうに眺める外国人の姿も見ることが出来る程の魅惑的な建物であります。

暖簾の掛かるエントランスを入るとホテルの「SELECT SHOP」があり、中にいた女性スタッフはEVA-CHINの姿を確認すると直ぐに荷物を持ってフロントへと案内をしてくれました。フロントは地下1階にあってすぐ隣りの階段を使って下りる事になりますが、建物の片側は地下の高さに合わせれて掘られ、アプローチの一つとして階段が設けられています。また、レセプションの天井は高く地表の位置まであり最上部はガラスになっている事から、ロビー空間は地下1階にありますが自然光が豊かに注ぎ込みます。階段を下りると直ぐにフロントでチェックインの手続きに入り、レジカードを差し出されたのでEVA-CHINは指定された場所に名前・住所・電話番号を早速記入することにしました。ホテルマンはデザイナーズホテルらしい服装ですが、担当した女性は和服姿でホテル内でも和を随所で感じさせてくれます。フロントの直ぐ横にも立札(りゅうれい)と呼ばれる点前があり、公式サイトに寄れば定期的にホテルスタッフが一つ一つお茶を立てているそうです。

コンシェルジュ :「朝食は8時から10時までで、レストランにてご案内申し上げます。」

「HOTEL SCREEN KYOTO」のレストランは1箇所で、フロントと同じ地下1階にあります。

コンシェルジュ :「新聞ですが、ご希望の新聞はございますか?」

EVA-CHINはいつもの通り読売新聞をリクエストしました。ちなみに宿泊日当日の新聞を見て、翌日は新聞休刊日であることをEVA-CHINは知っていました。この場では特に何も聞きませんでしたが、翌日はどの様に対応するのでしょうか。

コンシェルジュ :「本日は304号室でお伺い致しております。」

「HOTEL SACREEN KYOTO」の最大の特徴としてホテルが持つ13室の全ての客室を、13組のアーティストが13通りのデザインで設計しています。つまりお部屋のコンセプトが全て異なっており、EVA-CHINは宿泊してみたいと思ったお部屋をリクエストしてみたのですが、どうやらリクエスト通りのお部屋をアサインしてくれた様です。

コンシェルジュ :「鐘馗の方も、お申し込み頂きありがとうございました。」

「鐘馗」とは「HOTEL SCREEN KYOTO」の5階にある会員制のラウンジです。本来は会員制なので宿泊客は対象とならないのですが、今回の宿泊プランでは「鐘馗」の利用権付きを選んで利用を可能にしてみました。特別フロアで専用ラウンジの経験はあるのですが、通常では宿泊客でも利用できない会員制は利用した事がないだけに、どの様なラウンジなのか興味があったのであります。客層も全くイメージできない会員制ラウンジ。ちょっと惹かれますよね。

コンシェルジュ :「17時から営業していますので、ご利用の際にフロントへご連絡下さいませ。」

えっ!?フロントに?

コンシェルジュ :「係りの者が、お迎えにあがります。」

いつもとは異なるパターンに少々戸惑うEVA-CHINでありました。

コンシェルジュ :「お部屋にご案内致します。」

チェックインが終わりお部屋の案内となりました。フロントで担当した和服のコンシェルジュと共にフロントからエレベータホールへと向かいます。階段を数段下りるともう一つのエントランスと共にレストランの入口が見えてきました。

コンシェルジュ :「レストランとラウンジでございます。」

中をちょっと見てみるとソファとテーブルの構成から手前がラウンジ「燦々SUNSUN」、奥がフレンチレストラン「BRON-RONNERY(ブロン・ロネリ)」として使用し、真ん中を屏風で仕切られた形態となっています。内装の装飾は外国から見た日本のイメージを実態化させた感じで、全体的に派手なデザインの様な気がします。

コンシェルジュ :「ラウンジの方は、夜中の2時30分がラストオーダーです。」

ホテルのラウンジとしては随分遅くまで営業していますね。ラウンジ「燦々SUNSUN」は27時までとなっていますので、午前3時まで営業している様です。

コンシェルジュ :「館内は禁煙にさせて頂いています。」

「HOTEL SCREEN KYOTO」の館内はラウンジ「燦々SUNSUN」の一部を除いて全て禁煙となっています。よって客室も全てが禁煙ルームとなっており、どうしても喫煙をしたいゲストは、その度にラウンジ「燦々SUNSUN」の喫煙コーナーに向かわなければなりません。

レストランの入口の近くにはエレベーターホールもあります。エレベーターは2基ありますが、エレベーターの扉が開き乗ってみると驚きました。正直に言って実に狭いです。仕様を見てみると定員は4人で300キロまで。照明も昭和のレトロさを感じさせ、何故か赤色を基調とした照明でした。もう一つのエレベータも広さに変わりはないのですが、こちらの照明は青色を基調としています。「HOTEL SCREEN KYOTO」は著名な建築家の建物をホテルとしてリノベーションしており、施設面に変わった点もあるとは聞いていましたが、確かにこのエレベータは今時のものではありませんね。

エレベーターへ乗って直ぐに宿泊階の3階に到着し扉が開きます。「HOTEL SCREEN KYOTO」の客室階は1階から4階にあり、EVA-CHINは宿泊階の3階しか見ていませんが、3階の廊下の壁は黒を基調としていて全体的に暗いです。しかも曲がり角が多くて見通しは悪く、わざわざ曲がり角を設ける為の壁もありました。コンセプトか否かは分かりませんが、確かにこれだけ曲がり角が多ければ同じフロアの廊下に他のゲストがいても目に付き難そうです。フロア自体はそれ程広くはありませんが、何とも面白いレイアウトですね。

コンシェルジュ :「SATORU TANAKA さんデザインのお部屋です。」

宿泊する304号室の手前でコンシェルジュはデザインを手掛けた方の名前を伝えた後、カードキーを使って扉を開けてくれました。部屋の中に入ると公式サイトでも案内をしている通り、304号室の客室は日中でも暗いです。どれだけ暗いかと言えばエアコンの設定温度やボタン表示が、殆ど見えないくらいです。部屋の基調は正に黒。天井、壁紙や絨毯、ソファやデスクも黒で窓も少なく、照明も最小限しかありません。一番明るく見えるのはバスルームとトイレかと思ったのですが、ベッドルームには黒のブラインドで隠されているものの大きな窓があるようです。しかし夜になれば完全にバスルームの方がベッドルームやリビングルームより明るいでしょうね。

嫁さん  : 「ベッドが大きいですね。」

ベッドルームのベッドを見ると確かに大きいです。ちなみにベッドのリネンは白ですよ。

コンシェルジュ :「シモンズのハリウッドツインです。」

どうやらリーガロイヤルホテルのプレジデンシャルタワーズやナチュラルコンフォートタワーズのお部屋の様に、ハリウッドツインを大きなダブル仕様にしているようです。羽毛はベッド幅以上に大きいので、一体何センチ位あるのでしょうかね。これだけ大きなサイズになると特注品になるのかな?

コンシェルジュ :「少しお部屋の説明をさせて頂きます。」

コンシェルジュは先ず、テレビ台の引き出しを開けました。中にはエスプレッソマシンとティファールのポット、無料で頂けるミネラルウォーターが2本入ってました。エスプレッソマシンは以前、「ブライトンホテル浦安のラバーズスイート」に置いてあったネスプレッソと同じで、カートリッジはソファテーブルに置いてある箱の中にあるとの事でした。そして朝食券の説明、カードーキーの引渡しを受けた後に・・

コンシェルジュ :「チェックインの際にお茶のサービスをしているのですが、宜しければお持ちしますか?」

EVA-CHINと嫁さんがお願いすると和服のコンシェルジュはお部屋を下がります。お部屋に2人きりとなり改めて見回したのですが、想像以上に暗いお部屋です。もちろん全ての客室のデザインは異なるので、この暗さは「304号室」に限った事かも知れませんが、デジカメをバックの中から取り出してはっきり分かりました。

EVA-CHIN   : 「手持ちの撮影は絶対無理!!」

フラッシュを極力避けたいのですが、今回ばかりは難しそうです。
暫くデジカメを抱えながら悩んでいると、先程のコンシェルジュがお茶を持ってきてくれました。EVA-CHINと嫁さんは届けてくれたお茶とウェルカムアメニティの和菓子を頂きながら、撮影の方法を考えたのでした。


 

304号室 SATORU TANAKA デザイン

今回宿泊したのは SATORU TANAKA 氏デザインの広さ68平米のお部屋です。リビングルーム、ベッドルーム、バスルーム、ウォークインクローゼットの構成でベッドルームの一部を除き「黒」で統一され、天井、壁紙、絨毯、インテリアに至るまで正に漆黒の世界です。窓はあるものの遮光性の強い黒のブライドで閉められており日中でもお部屋全体が暗く、ほのかに照らす明かりに安らぎを感じる空間を演出してます。「HOTEL SCREEN KYOTO」は13室の客室を13組のアーティストで13通りにデザインをされており、全ての客室の個性が異なっています。大きく分けると、「セミスイート」、「スイート」、「エグゼクティブスイート」クラスに分けられ、今回宿泊したお部屋は「スイート」クラスに当たります。


ベッドルーム

ベッドルームはリビングルームより一段高い位置にあり、部屋から外の景色を唯一眺められる窓がありますが、通常は黒のブラインドで閉められています。ベッドルームにはベッドとナイトテーブルしかなくテレビは設置されていません。お部屋は全体的に黒で統一されていますが、ベッドルームの2面の壁は白く墨で書かれた様な模様があります。


ベッド

ベッドはシモンズ社製で ピロートップ・ハリウッドツインタイプのベットです。横幅110センチのマットレスを二つ繋げて横幅220センチにしており、リネン等は大きなダブル仕様で羽毛は超キングサイズの1枚となります。マットレスは硬めで枕は柔らかく、とてもワイドな寝心地を楽しめるベッドです。


ナイトテーブル

ナイトテーブルは電話とアナログ式の時計、お部屋4箇所の照明を操作できるスイッチで構成されています。大変シンプルな構成になっていますね。


ソファセット

広いリビングルームには大きなソファが並べられていますが、リビングルーム自体が広いので狭さを全く感じさせません。ソファテーブルには箱が置いてあり中にはカップと、後述するエスプレッソマシンのカートリッジ、お茶、和菓子が入っています。ソファとソファテーブルの色はもちろん黒、クッションもファー付きで肌座リも柔らかく気持ちが良いですが、こちらも、もちろん黒です。


ライティングデスク

リビングルームのトイレ近くの片隅にあるのがライティングデスクです。デスクライトの形状は格好良く、照明をつけるとお部屋全体が暗いのでデスクが際立って見えます。宿泊約款やホテルの情報はライティングデスクに置いてあります。ちなみにデスクの上にあるティッシュケースも黒。徹底してますね。


テレビ

広いお部屋ですがテレビはリビングルームに1台しかありません。サイズは42インチの液晶アクオスで、チャンネル数は地上デジタルが7チャンネル、BSが10チャンネルの他にスターチャンネルと GAORA 、ゴルフネットワーク、CNNニュースのCSチャンネルも見られます。


オーディオ & DVDプレイヤー

テレビ台にはオーディオ&DVDプレイヤーもあります。BOSE製で型番は「DLA-18」、レシーバーは「RA-18」です。テレビ周辺にはスピーカーが置いてあり、臨場感ある音を楽しめそうです(使っていないもので・・)。オーディオ&DVDプレイヤーの横にはi-pod dock があって、お手持ちに i-pod があれば音楽が流せるようになっています。


プライベートバー (冷蔵庫)

冷蔵庫にあるビールはプレミアムモルツとエビスの小瓶で、料金は700円です。珍しいものとしてヒューガルデンホワイト800円とスタルク1664プレミアムビール900円があります。最高値はヴーヴクリコと呼ばれるシャンパンで7500円です。


ネスプレッソ

エスプレッソマシンです。専用のカートリッジを使用して気軽にエスプレッソを楽しむことが出来ます。マシンはネスレのネスプレッソです。


プライベートバー (スナック類)

引出しにはスナック類が入っていましたが、面白いものとして缶詰もあります。ちなみにやきとり、焼肉共に190円です。やきとりの缶詰の左横にある「VICHY」と書かれた物はキャンディの様です。


お茶セット

ソファテーブルの上にはお茶セットが箱の中に入れられて置いてあります。中にはカップと和菓子、お茶、エスプレッソマシンのカートリッジが入っています。ティーカップではリッツカールトンでもお馴染みのキャンディシュガーがありますね。


緑茶

お茶は緑茶で「一保堂」の包みに入っていますが、形態はティーバッグです。「一保堂茶舗」は京都に本店を構える日本茶の専門店で、宇治発祥の「宇治製法」でつくられたお茶を中心に取り扱っています。包みには「一保堂茶舗」と「HOTEL SCREEN KYOTO」のロゴがあり、関係の深さを想像させてくれます。


和菓子

サイトの紹介では京都名菓「楽石」(HOTELオリジナル)とあります。これから先は想像になるのですが、ホテル近くにある和菓子屋・「菓匠 柳苑」があり、代表銘菓として「楽石」があります。和菓子は「楽石」ですがデザインを変え、お菓子の真ん中にホテルのロゴも付けてオリジナルとして出していると思います。これも関係の深さを想像させてくれますね。


ウェルカム・ティー

京都らしくウェルカムジュースで無く、ウェルカムティーです。フロント横には立札(りゅうれい)と呼ばれる点前があり、公式サイトに寄れば定期的にホテルスタッフが一つ一つお茶を立てているそうなので、こちらはそのお茶でしょうか。今回はお部屋の中で頂きましたが、フロント横に点前があるので、場合によってはチェックイン時のロビーで頂けるのかもしれません。


ミネラルウォーター

無料のミネラルウォーターはクリスタルガイザーです。こちらは冷蔵庫ではなく、ネスプレッソと同じ引き出しに入ってます。


スリッパ

タオル地ですが草履タイプのスリッパです。ホテル名が書かれたタグも付いていて立派ですね。嫁さんが大変気に入っていました。


キー

キーはカードキーです。デザインはホテルのロゴがテトリスのように落ちてくる様子にも見えますね。細かい所にもセンスの良さが感じ取れます。


ズボンプレッサー

ウォークインクローゼットの中に置いてあります。ウォークインクローゼットは広いですが、とにかく暗くて写真に出来ませんでした。ウォークインクローゼットにはソーイングキットや靴磨き用のスポンジなども置かれています。


体脂肪測定付体重計

体重計はバスルームではなく、ウォークインクローゼットの中に置いてあります。


加湿器?空気清浄機?

リビングルームに置いてあった黒い箱。コンセントが付いているので電化製品と思いますが正体が分かりません。空気清浄機か加湿器かどちらかですかね?


景色

ベッドルームの窓から撮影しましたが、この様な景色なのでブラインドで隠した方が非日常的に楽しめそうですね。

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