ザ・リッツカールトン大阪

− クラブフロア スーペリア・ダブル(特殊) −

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はじめに・・・

お部屋のタイプで「スーペリア・ダブル(特殊)」と表記したのは、リッツカールトン大阪の客室の中でもちょっと変わったお部屋のためでございます。このお部屋は建物の構造上の制限により通常のスーペリアよりも狭く、各階層に二つ程あるようです。シングルルームを持たない最高級ホテルに存在するちょっと特殊なお部屋。EVA-CHINは宿泊する事ができたのでレポートしましょう。

宿泊記

久しぶりの大阪ステイで、やっぱり泊まってしまうリッツカールトン大阪。前回利用したのが5月の話なので、実に半年ぶりになります。宿泊記をホームページに書いているEVA-CHINは他のホテルに泊まって色々レポートしたいのですが、やっぱり好きなホテルは何度でも行きたくなるもの。今回の旅行は2泊3日で一泊はハイアット・リージェンシー・大阪にしましたが、もう一泊はやっぱりリッツカールトン大阪にしてしまいました。

今回の宿泊はJTBのオンライン予約システム「INFO GREW」を利用しました。EVA-CHINは一人でお泊まりする事が多いので、希望する部屋のシングルユースが出来るプランを探すことに割と苦労をしています。リッツカールトンも例外ではなく、ある所では2名様以上しか受け付けなかったり、一人旅の宿泊プランは非常に見付けづらいモノなのです。実は前々回も同じJTBの「INFO GREW」を経由して予約しましたが、今思えば同じ条件でかなり価格が下がってきました。と言っても、一泊朝食付き・サービス料込み26000円は、ホテルの中でも結構なお値段であることは間違いないでしょう。

今回は京都から京阪電車に乗り、淀屋橋で降り立ちました。梅田・淀屋橋間は地下鉄で一駅程度の距離で十分に歩けますが、ドアマンにチヤホヤされたい一心から、非常に珍しいことに一人でもタクシーを利用しました。タクシーの運転手さんにホテル名を告げ出発しますが、夕方の大阪駅周辺は大渋滞。タクシーは動かずともメーターはちゃっかり動き、前回を上回る1220円でリッツのエントランスに到着しました。普段であれば一万円を出して「お釣りはいらないから」と男前を出すところではありますが、たまたま小銭があったので1300円を渡しタクシーから降り立ちます。

出迎えてくれたのはドアマンではなく、服装から拝見する限りではベルでした。そのまま荷物を持ってくれフロントに案内してくれるかと思いきや、ベルはエントランスでストップ。どうやら混雑時に到着してしまったらしく手が回らないようです。リッツカールトンはドアマンが車を駐車場に運ぶ「バレーパーキングシステム」を採用していることから、たまたま前に車で乗り付けたお客が数人いたのでしょう。こればかりは運なので仕方がありませんね。

予想通りフロントの3スペースは全てチェックインでふさがっておりました。その為、仕方無く一歩下がって順番を待ちます。一人がチェックインが終わりフロントから抜け出しましたが、お部屋に案内するベルも手が回らないためロビーで待つように案内されます。余程混雑した時に来てしまったようで、もう少し早く来れば良かったかなと思うほどでした。空いたフロントの前に行き名前を告げてチェックイン手続きを始めます。対応してくれたのは男性で、実にホテルマンらしい対応です。レジストレーションカードを差し出し、記入カ所を告げている途中、ディスプレイに書かれた宿泊履歴に目が止まったようです。

フロント   : 「EVA-CHIN様、以前にもご利用されたことはございますでしょうか?」

EVA-CHIN   : 「はい、あります。」

フロント   : 「それでしたら、サインだけで結構でございます」

これだけでもかなり楽です。右下に名前だけを記入しフロントに戻します。

EVA-CHIN : 「禁煙ルームでお願い致します」

宿泊履歴があるならば恐らく分かるとは思いますが、JTBのオンライン予約では備考欄などのリクエスト項目が無いため、フロントで注文するようにしています。フロントは更にテケテケ作業を行い、一つの鍵を取り出しました。リッツのライオンロゴの裏には「3519」の文字が刻印されています。もしや・・・

フロント : 「EVA-CHIN様、今回はクラブフロアにアップグレードさせて頂きました。」

おーー!これだけ色んなホテルに宿泊しながら、滅多に当たらないアップグレード。しかもリッツで、尚かつ一般フロアからクラブフロアにこの値段で宿泊できるなんて、何たる幸運なんでしょう。有頂天になったEVA-CHINを、フロントはベルが来るまでロビーで待つように案内しました。このような場合、リッツのような狭いソファスペースは確かに欠点になります。ほとんどのイスはふさがってしまうからです。まだ空いている席もあったので、座って待つことにしました。しばらくすると・・・

ベル  : 「EVA-CHIN様はいらっしゃいますでしょうか?」

ついに声がかかり、お部屋へのご案内となりました。

リッツカールトン大阪のクラブフロアは、33階から35階に設定されています。エレベータには細工がしてあり、クラブフロアに宿泊する部屋の鍵を差し込み回さなければ反応しないようになっています。つまり部外者は入ることができない、よりプライバシーを守ることが出来る特徴がある他、このクラブフロアの最大の特典に「クラブラウンジ」の利用があるのです。

クラブラウンジはクラブフロア宿泊者専用のラウンジで、軽食や飲み物(時間帯によりアルコール含む)が常に用意されています。専任のコンシェルジュが常駐しており、何度でも利用が可能です。午前7時から午後10時までの間に、5回も軽食の内容が変わります。ここで軽食という表現を使ってますが、用意されている料理は決して他ではまねの出来ない質を誇り、優雅な時間を楽しむことができるのです。

軽食サービスは以下の時間で用意される内容が変わっていきます。

朝食                                7:00 〜 10:30

ミッドデー・リフレッシュメント(ライトスナック)      11:00 〜 14:00

アフタヌーンティー (スコーンやお茶菓子)       14:30 〜 16:30

リフレッシュメント (オードブル)                  17:00 〜 19:30

ナイトキャップ (お休み前の小菓子)         20:00 〜 22:00

そんなクラブフロアにお泊まりできるなんて、願ってもない程の光栄。代理店で宿泊費をお安く抑えているのに、リッツの気前の良さに感服しちゃいました。

ベルに案内されエレベータに乗ります。

ベル : 「EVA-CHIN様は以前にクラブフロアのご利用がありますでしょうか?」

ないで〜す。ここでベルがこのような質問を出すのは、エレベータの操作の仕方が一般フロアと異なるためです。前述したようにクラブフロアへ行くためには、エレベータ操作盤の該当する階の横にある鍵穴に鍵を差し込み、回さなければなりません。クラブフロアは33階から35階ですが、ラウンジは中間の34階にあります。ちなみにEVA-CHINの35階の鍵を使って、33階でも34階でも行くことができます。

ベルはお手本を見せながら、操作方法をゲストに教えます。そして35階に到着してエレベータを降り、お部屋へと案内していきます。

ベル : 「ちょっと奥まった所になりますが・・・」

ベルが進む先を見てみると、ちょっとある不安がよぎりました。角にあるドアを隔てて更にドアが2つある場所。一つのドアはスイートに通じるドアで、別の階ですが見覚えがあります。そしてもう片方が今回宿泊する特殊なスーペリアに通じるドアでした。何が特殊かと言えば角にあるスイートルームの出入口確保のため、スーペリアの部屋の広さを犠牲にした特殊性です。建物の構造的制限のなかで、シングルを持たないリッツとしては苦肉の策でしょう。ある雑誌に於いて、「ごく希な部屋を除けば全室にシャワーブースがあり・・」と言う文字がありましたが、「ごく希な部屋」とはこの特殊なスーペリアを指すのです。

ドアを開ければ通常は廊下になりますが、この部屋は違ってました。いきなりお部屋なのです。当然クローゼットやバスルームの位置も変わり、他の部屋では見られない設計です。ただしインテリアは他のお部屋と同じであり、違和感はあるもののリッツ独特なお部屋であることは変わりありません。部屋に案内されてコートを脱ぐと、すかさずベルがクローゼットに掛けてくれました。ここでクラブラウンジの説明を、お部屋に置いてあるご案内と共にしてくれました。すると・・・

ベル : 「通常ですとオレンジジュースをご用意するのですが、クラブフロアはクラブラウンジをご利用していただくことになっております。」

う〜ん、確かに。クラブフロアでクラブラウンジを利用しない人はいないのだから、当然と言えば当然でしょうか。

ベルが退出し改めてお部屋を見てみると、確かにちょっと違和感があるお部屋。もともと通常のスーペリアの経験がないので、一概には何とも言えませんが・・・。

考えてみれば今回の宿泊は、JTBの「INFO GREW」のセレクト3000を使ってます。このプランは部屋条件が明確化されており、それによれば部屋の広さ44平方メートルでシャワーブース付きで無ければなりません。しかし明らかに今回はその条件を満たしておらず、これを理由にルームチェンジを申し出ることも出来るはずですが、クラブフロアと言う条件を天秤に掛けてしまった結果、このままこの部屋を利用することにしました。それくらいクラブフロアは、EVA-CHINにとっても魅力的なのです。

さてこのお部屋、部屋の広さが通常のスーペリアより狭く感じると言っても、他のホテルと比べればやっぱり広いです。さらにリッツ独特の家具が豪華さを一層引き立てています。一般フロアと異なる所を探してみると、クローゼットにパジャマが置いてありました。それ以外の点では、ベッドルーム内では特に分かりませんでした。


スーペリア(特殊)のお部屋

ドアを開けるといきなりベッドルームが広がる特殊性で、廊下部分が無いのが特徴です。しかしインテリアは他のお部屋と全く同じであり、質が落ちるという訳ではありません。一般フロアもクラブフロアも、ハード面は変わり有りません。


 

ベッド

とてもお洒落で大きなダブルベッド。ベッドカーバーもとても良い柄をしてますが、ターンダウン後の純白なベッドもまたいいです。他のホテルと全く違う点は、純白のシーツにリッツロゴが織り込まれていることと、ベッドパッドの厚みが2倍近くありクッションがとても柔らかいこと。肌触りはもちろん良く、枕もEVA-CHIN好みです。


ベッドサイド

操作パネルは大きなボタンで分かりやすく高機能満載です。カーテンはレース・遮光共に独立して開け閉めが可能で、室内燈とライティングデスクのスタンドを個別に操作できます。また「起こさないでください」ボタンも、ここから操作できます。


ソファ

ソファはとても座りやすく、足乗せ(オットマン)が柔らかくとても気持ちがよいです。ソファにクッションが乗っていますが、昼間はベッドの上に置いてあったクッションで、ターンダウン後に移動してきました。テーブルの上がゴチャゴチャして見えますが、同じくターンダウン後にグラスとアイスボックス、ミネラルウォーターが用意されます。


テレビ

テレビはワイドテレビ、チャンネル数はとても豊富です。テレビの上にはCDプレイヤーも用意されています。


ライティングデスク

ヨーロピアンクラシックの良さが出たライティングデスクで、ここに各種案内等が置かれています。デスクの上にはファックスも置かれています。スタンドの電気のオン・オフは、ベッドサイドにあるパネルで操作できます。ちなみにターンダウン後の撮影なので、後ろにベッドカバーとクッションが置かれています。


クローゼット

部屋の特殊性の為、廊下ではなくベッドルーム内に設置され、テレビの横にありました。ただ広さは十分すぎる程のスペースがあります。通常バスルームに置かれているはずの体重計がここにありました。


ミニバー

ミニバーは他の部屋と変わりありません。小物一つとっても十分な配慮がされており、ティーカップのスティック状の砂糖も備え付けです。それに、キャンディーが数種類置かれていました。ミニバー価格は相変わらずトップクラスで、缶ビール1缶(350ml)が850円。国産ビール4種と海外ビール1種類がありました。


パジャマ & バスローブ

クラブフロアでは、リッツロゴの入ったパジャマが備え付けられています(写真は一組ですが、ちゃんと二人分有ります)。尚パジャマは1階のブティックでも販売されているようですが、かなり高価のようです。ちなみにEVA-CHIN は前回のエグゼクティブ・スイートに宿泊したとき、プランの特典としてパジャマをもらった経験があります。


スリッパ

スリッパはEVA-CHIの好きなお持ち帰り可能のタオル地のスリッパでした。スリッパ自体は無地ですが、入っている袋には、リッツのロゴがあります。


浴衣

パジャマが用意されていますが、浴衣もちゃんと用意されています。


キー

鍵はカードではなく、特殊なキーを使用しています。クラブフロアに行くためには、この鍵をエレベータの操作盤に差し込む必要性があります。


景色

35階の神戸・淡路方向の眺めで、遠く大阪湾まで眺めることが出来ます。この方向は同レベルの高さを持つオオサカ・ガーデンシティに、半分程度視界を奪われてしまいます。


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